初期のピザンティンのイコン

東ローマ帝国が滅亡した15世紀にかけてもピザンティン様式のイコンはいろんな技法で描かれています。そして西方カトリックの祭壇画にも強い影響を与えたといわれています。初期のピザンティンのイコンは、一枚の板の周辺部を残して、鏡面のように削られた平面部分に蝋やテンペラで聖画像が描かれていたそうです。板の周辺に木枠を後から取り付けて絵画面よりも盛り上げて額縁のような効果を出しているものもあったそうです。木枠の部分には、装飾模様が描かれていたり、彫刻が施されているものもあります。こういった額縁のような枠が絵画と一体化したイコンと、西方カトリックの初期の祭壇画は同じつくりをしているそうです。額縁を研究する人たちは、12~13世紀につくられたイコンや祭壇画に額縁の起源や原型を見出そうとしているそうです。

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