ポンペイの街を歩いていると、当時の活気を感じるそうです。その中の壁画に残るフレスコ画などは、その縁取りに数千年の時が広がって感じるといいます。歴史を体験できる場所としてポンペイは奇跡の町と呼べると思います。住宅に残っている壁画は、裕福な階層にとってのステータスシンボルのようなものだったと考えられます。また、快適な生活空間を演出するために絵画は欠かせなかったのかもしれません。ギリシャ神話を主題とした壁画は、古代ギリシャ文化を理解していると同時にそれは教養の証ではないかと考える人もいます。そしてそれこそが経済的な豊かさを表しているというのです。来客を迎えるときには、その主人の教養や趣味、文化への理解度といったことを表したことだろうと考えられています。もちろん経済的豊かさ、社会的地位を示したものだったようです。