バリアフリーとは通常、障害者にとって過ごしやすい空間、住みやすい街並みを、社会一丸となって作り上げることを意味します。つまり、障害者にとっての日常生活を妨げるものを取り除こうとする社会運動のことです。実は包装業界においてもバリアフリーの動きは盛んになっています。もちろん障害者のための何かを指しているわけではなく、消費者全体に向けた取り組みです。具体的には、扱いやすい包装材の製造を目指す動きを指しています。

この「扱いやすい」をさらに掘り下げると、次のような取り組みであることが分かります。一つには、商品を手に取った時、中身がどのようなものであるかが簡単に分かることを目指します。二つには、容器の開け方、中身の取り出し方がすぐに分かるように、切り口の位置等を明確に表示することを心掛けます。また、出来る限り道具を使わずに開けられる設計を図ります。三つには、包装材自体が嵩張ったり重かったりして、邪魔になるようなものは改良します。以上のような取り組みを、包装材メーカーは日々実践しているのです。

包装材の開発、改良にあたっては、クライアントや消費者の声を真摯に受け止め、それを研究開発に活かすのが一般的です。よくあるクレームとしては、「文字が小さい」「食品表示の位置が分かりにくい」「印刷不良」「説明が不十分」「外国語が分からない」といったものが挙げられます。また、定番のクレームとしては、「開け辛い」もよく見られます。特に乳製品や豆腐、魚肉ソーセージ、スティックチーズ、缶詰等は、昔から開けにくい商品としてよく指摘されています。その他、スープの入った小袋も開ける際に飛び散ったりするため、クレームが寄せられたりします。